スタッフ絶賛のシリーズ
こんにちは。
マルラボスタッフの酒井です。
今日は食器のこと、知りたいけど○○焼とか難しくてよくわからない…。
釉薬って何?磁器とか陶器の違いって?
陶器ってなんだかすごく難しい…でもなんとなく食器は好き。という方のために、
初心者の方でもわかりやすく、陶器にまつわるエトセトラを商品と併せてご紹介していきます。
ちなみに私は愛知県瀬戸市にある陶器の学校で、
ろくろ技術や石膏型の成型、釉薬の調合、焼成技術etc..など、
陶磁器の製造に関わるノウハウを勉強しました。
残念ながら業界の性質上、ノウハウや技法などが世間に伝わりにくい部分もあり、
よくも悪くも一般の方々まで情報が浸透していないのが実情です。
そして何より、売り手がその情報を伝えていく必要があると思うのですが、
意外と細かいところまで理解できていない人が多いので、
そういった部分も含めて、陶器にまつわるエトセトラを少しずつご紹介できればいいかなと…。
そういった意味で、今回は一風変わった技法で作られたお皿をご紹介します。
こちらはスタッフの中でも好評な『ベニェ』というシリーズで、
茨城県の笠間焼という産地で作られています。
都内から車で1時間程度の距離なので、都心からは最も近い焼き物の産地。
この窯元では、職人さんが1点1点手作りで制作していて、
ベニェシリーズは全てタタラ技法で作られています。
ん?早速タタラ技法という聞き慣れないワードが出てきましたが、
一言で説明すると、均一な厚みの粘土を使って成形する技法で、
手作業でお皿を作る時によく使われる技法です。
一般的にリム皿はろくろ成型で作られることが多いのですが、
なんと、このお皿はリムの部分もタタラで作って、
2枚の粘土を接着して作っているのだそう。
僕も話を聞いた時は、『そんな方法でリム皿が作れるのか。』と驚きを隠せませんでした。
確かによくお皿を見ると接着面の箇所は、
ぱっと見てそれと気づかれないよう、削り仕上げが施されています。(斜めのところ)
またこのシリーズの最大の特徴は、めちゃくちゃ軽くて薄いです笑
タタラ技法は薄く成型すると、歪みやキレが生じやすいので、
少し厚みを残した状態で成型するのが一般的なのですが、
このお皿は熟練の職人が作っており、僅かな歪みが生じている程度で、
その歪みもいやらしくない絶妙なアクセントになっています。
手作り感がありますよね。歪みもよく言えばかっこいい。
表面の質感もホワイトというより少しグレーに近い雰囲気で、
乳濁したマットの雰囲気が柔らかな雰囲気を醸し出しています。
今のライフスタイルにもぴったり合いそう。
お昼休憩の際に、ホワイトペッパーとオリーブオイルで味付けした人参のマリネを添えたサラダをいただきました。
今日はちょっと手の込んだ料理を作ろうと思った時にもぴったりですね。
スタッフ絶賛のベニェシリーズ。
ぜひ一度手にとってみてください。
あっ、ちなみに薄い分、欠けやすいので、
皿洗いが苦手な人は要注意です!笑
僕も先日ふとした時にお気に入りのカップを割ってしまい、
落ち込んだことがあったので、
そんなことにならないよう念のため…。